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教育とは人を人間にし、人間的な生活をつくっていく力をつけることである。「生きるといういとなみは、まわりのもの(自然・人・事物)に体当たりしながら、自分とまわりのものとの心の通う生活を創り続けていこうとすることである」(重松鷹泰)という。まわりのものとの相互関係をとおして、意味あるものを自分の中に取り入れより人間らしく生きていく。
 桜は桜なりに、同じく梅、桃、李も自分なりの花を咲かせようとする。すべての人間も自分らしい「個の確立」を目指して自己更新し続けていこうとしている。牧口常三郎はそれを幸福と結びつけ価値を創造することと言い表した。その意味で教育の目的は子どもを幸せにすることにあるという。それが創価の語源である。
 価値創造能力を培う学習であるなら、それは楽しいはずである。しかし先進国では学習意欲をもてない子どもが増えている。教育が子どもたちを苦しめている状況も見られる。このような教育現実を根底から変革しなければならない。
 今こそ人間の幸福と平和を目指す人間主義の教育を実現していきたい。それを主導する人間教育学は、教育実践研究に基づき不断に構築し続けるものであろう。
 本書は、人間教育学探究の道を歩んできた筆者の一里塚にすぎないが、同じ志をもつ人々と共に更に前進しゆくひとつの道標になればと思う。(「まえがき」より)

人間教育学の探究PDF版

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