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諺で読み解くロシアの人と社会

 

 本書は「ロシアの諺の特質」の解明をめざしたものです。諺は本来、語呂の良さ、人間の本質を鋭く突いた寸鉄、人情の機微に触れた頓智、支配者階級の圧政をあてこすった皮肉などによって民衆に愛され、人の口から口へと伝えられた音声表現の言語です。ロシアの諺は、表現面と内容面の両面において考察する必要があります。
 表現面においては、俚諺表現に固有のロシア語の韻律、文語と異なる民衆的口語の文法、比喩表現に注目しなければなりません。内容面においては、個々の諺が成立した時の歴史・時代・社会・文化・民俗的背景を考慮の入れなければ、それらの諺の意味や面白さが理解できない、と思います。

ロシアの「国民正教」: 新たな統合原理を求めて

 

 本書のテーマである「ナショナル・アイデンティティと宗教」は、現代ロシアを分析する上で極めて重要な視点である。

 しかしながらロシアや欧米に比較して、日本でこのテーマに本格的に取り組んでいる研究者は少ない。その意味で、この困難な課題に取り組み、現代ロシアの統合原理を「国民正教」体制という新しい概念で解き明かそうとする本書は、日本における現代ロシア研究にとって一定の意義を有するものと考える。


 本書が、今日のロシアを読み解く一助となれば幸いである。​

英語論文執筆の基礎: 研究計画発表編

 

 豊富な具体例を通して、誰でも英語の論文が書けるように、分かりやすく解説しています。英語の苦手な人も、これさえあれば論文の執筆が可能になります。
目次
1.研究計画とは
(1)研究計画に含める要素(2)研究のトピック
(3)トピックに関する背景情報(4)関連先行研究
(5)問題提起(調査設問)と研究の必要性・重要性・意義・価値
(6)研究の立場・枠組・視点や研究で採用するアプローチ・方法等
(7)作業仮説を述べる(8)現時点の進捗状況と今後の課題
2.研究計画(Research Proposal)発表のための英語表現 その他

愛と妄想のニーチェ

 

 私にとってニーチェは一種の「平衡錘」のような働きを長い間してくれました。それは、「極私」の世界として、私の日々のリベラル疲れを時々は癒してくれます。

 、歳を重ねるうち、次第に自分の中のニーチェ的部分とパーソンズ的部分とが相互に肥大化してきました。私の「本音」の部分、つまりニーチェ的部分が暴走を始めたのです。私の脳髄の中で捻じ曲げられたニーチェはキーボードに漏れだして、電子本になりました。『ツァラトゥストラ』の扉の言葉ではないけれど、こんなのは「誰のためでもない本」かもしれません。​

人間教育学の探究
 
 教育とは人を人間にし、人間的な生活をつくっていく力をつけることである。「生きるといういとなみは、まわりのもの(自然・人・事物)に体当たりしながら、自分とまわりのものとの心の通う生活を創り続けていこうとすることである」(重松鷹泰)という。まわりのものとの相互関係をとおして、意味あるものを自分の中に取り入れより人間らしく生きていく。
 桜は桜なりに、同じく梅、桃、李も自分なりの花を咲かせようとする。すべての人間も自分らしい「個の確立」を目指して自己更新し続けていこうとしている。牧口常三郎はそれを幸福と結びつけ価値を創造することと言い表した。その意味で教育の目的は子どもを幸せにすることにあるという。それが創価の語源である。
 価値創造能力を培う学習であるなら、それは楽しいはずである。しかし先進国では学習意欲をもてない子どもが増えている。教育が子どもたちを苦しめている状況も見られる。このような教育現実を根底から変革しなければならない。
ロシア文字への旅

 

 本書は、2006年度と2007年度にNHK『テレビ ロシア語講座』のテキストに「ロシア文字への旅」「ロシア文字への旅 エクスクールシア」と題して12回ずつ全24回にわたって連載したものを纏めたものです。

 既に10年前のものでありますが、連載当時の文章の勢いというものもあり、記述の重複も含め敢えて連載当時の形を残して一書としました。

 誤記・誤植の類いはこれを機に訂正しました。

 写真・図版も再度確認し場合によっては更新しました。インターネット上のアドレス表示は検索技術の進歩を鑑み一部割愛しました。

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